時計莫迦一代

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2010年 07月 16日

渡航

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「当機は最終の着陸態勢に・・・・・・・・・」



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 到着が近い事を告げる機内アナウンスで、俺は目を覚ました。

   退屈しのぎに小説を読んでいたが、いつの間にか眠りこんでいたようだ。
     熟睡するでもなくほんの僅かな時間、意識がなかった様な感じの気持ちの良い時間であった。

   程なく俺を乗せたボーイングは島の空港に静かにランディングした。
     空調の効いた機内からボーディング・ブリッジを渡る時、南国特有の湿り気のある熱気に包まれ
      乾燥していた体が覚醒するのを薄っすらと肌に浮かぶ汗と共に感じる事が出来た。

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   甚大な被害を齎した西日本の豪雨、ハッキリとしない大阪の空の下からの移動であったが
     澄んだ青空が迎えてくれた。

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 その後、南国特有のスコールにも見舞われたが一夜目の夜は蒼く神秘的な夜空と小さな三日月と共に
   美しい夜の帳の幕開けとなった。

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 空腹を覚えたので、ディナーを摂る為に重厚な木の扉を押すも時間はハッピー・アワー
  賑わいを見せる食卓にスグに案内される事為らず、ウェーティング・バーにて待つ事にする。

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 Coronaで乾いた喉を潤す。 そして友との談笑。
  苦手な英語での会話であるが気心知れた旧友との会話には問題なし。

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 その後、食卓に付く事を許され、赤ワインを飲みながら食事を待つ事に
  慌ただしい日本では考えられない位、ゆっくりと流れる時間
   どれくらい経ったのであろうか少しづつテーブルの上を皿が飾る。

   楽しい友との会話と共に食は進み残すはメインの皿のみとなった。


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 メインの皿には 10オンスの肉の塊 腑抜けでヤワな俺の胃袋をあざ笑うかの様に
  皿の上から挑発的に微笑みかけてくる 「食えるのかい・・・・って」

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 ドス黒く灼けた凶悪な肌からは想像も出来ない位、SEXYな赤い肉が俺を誘う
  SEXYな肉をさらに妖しく浮かびあがらせるジューシーな脂の輝きに我を忘れて
   挑むものの、そのボリュームには敵わず制覇することは出来なかった。


 現在、窓の外には青い空、そしてゆっくりと流れる雲、
  有機的な束縛から逃れた無機質な時間をプールサイドで過ごしてみるか、サルサでも聞きながら。
 

by tokeitokeih | 2010-07-16 11:13 |


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